植物育種学研究室

研究内容

* アブラナ科植物の種・属間交雑親和性に関する研究
* アブラナ科植物の遺伝質変換系統の育成と遺伝育種学的研究
* アブラナ科作物における農業形質の染色体および遺伝子レベルでの解析
(雄性不稔、根こぶ抵抗性、べと病抵抗性、低光呼吸形質)
* 植物遺伝資源の育種的利用に関する研究
* アブラナ科作物雄性不稔系統の育成に関する研究

研究背景;
ダイコン、ハクサイ、キャベツなど我が国の主要野菜であるアブラナ科作物は、種内の遺伝的変異性をもとに多くの品種群が成立した。また、それらの種内交配によって二次的品種群が育成され、近時は F1 品種がおもに利用されている。今後、これらの作物の栽培様式や食嗜好等の多様化に対応するために、他種や近縁野生種の耐病性、高品質性、栽培適応性などを 導入する必要があり、その成果が多いに期待されている。しかし、アブラナ科作物では、細胞遺伝学、系統進化学の多大の成果が得られたにもかかわらず、遺伝 質の育種的評価と利用は進んでいるとは言い難い。その原因は、当該種間の交雑不親和性のため、遺伝質変換型の作出と雑種系統の維持が極めて困難であること に加えて、遺伝質の解析手法が不十分であったことによると考えられる。

研究目的;
本研究室では、アブラナ科作物の3主要野菜(ダイコン、ハクサイ、キャベツ)間や近縁5属(BrassicaDiplotaxisErucaMoricandiaSinapis)との種属間交雑によって、以下の5種類の遺伝質変換系統を育成し、それらの細胞工学、分子細胞遺伝学的解析を行い、染色体の識別・同定お よび遺伝質の異同・変換と農業形質との関係を明らかにすることを目的としている。

  1. 人為合成複二倍体系統(Synthetic amphidiploid line; SADL)
  2. 遺伝的組み換え系統(Alien gene(s) intrigression line; AGIL)
  3. 異種細胞質系統(Alloplasmic line; ALPL)
  4. 異種染色体添加系統(Monosomic aline chromosome addition line; MAAL)
  5. 染色体置換系統(Monosomic aline chromosome substitution line; MASL)