投稿者「作物栽培学研究室」のアーカイブ

今年の播種

春になり、研究が始まりました。

今年実施する実験について実験規模や圃場設計を計画し、必要なサンプルを準備。
今回は実験用サンプルとしてセルトレイへ4230粒の播種、それと空きスペース用に苗箱6枚分の播種。
実験用サンプルはセルトレイの穴に1粒ずつ丁寧に播種するので大変です。
異なるサンプルが入ってしまうと研究が実施できなくなります。

ガラス室内の温度が不安定なため、数年前から出芽するまでビニールを掛けて加温+保温。
そしてDNAマーカー選抜用のサンプルの出芽にはグロスチャンバーを利用。

さて、今年は予定通りに出芽してくれるでしょうか?
無事に苗が育てば次はDNAマーカー選抜です。

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春です

春になりました。
ポカポカ陽気の影響か、畑の二条オオムギが出穂を始めました。
例年より早い出穂なので学生実験のサンプルとして使えるか心配です。

さて、春になりましたので恒例の春起こし。

まずは畦切りをし、崩れた畦の修理や穴を塞ぎます。
少しずつショベルで畦を切り、土を盛ったり、穴を埋めたり。
約1時間の作業で終了。

次に30分間ほどかけて圃場内のゴミと石拾い。
麻ひも、段ボール、紙ゴミ、プラスチックゴミ・・・色々落ちてます。
そして何年も続けてるのですが、まだ拳くらいの石が出てきます。

最後にトラクターで春起こし。

今年も色々ありそうですが、田圃の維持管理頑張りましょう。

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学会発表

春の学会シーズン。
今年は日本作物学会第241回講演会でポスター発表するため茨城大学水戸キャンパスへ行ってきました。

発表タイトルは「イネにおける上位部稈物理強度劣化を抑制する量的形質遺伝子座bsuc11の機能解析」。
以前論文発表した倒伏抵抗性に関与するQTL「bsuc11」について、このQTLがコシヒカリで登熟期以降に生じる稈の物理強度劣化を抑える主要因は何か?という内容の研究です。

40分間の発表時間でイネの倒伏についての議論やbsuc11の機能についての議論をし、有意義な時間となりました。
本研究に興味を持って頂いた方々に感謝申し上げます。

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ラストスパート

2月は色々と追い込み時期です。

4年生は卒業研究発表と論文作成。
ラボでは本年度中に行う予定の実験を3月中旬までに終わらせなくてはいけません。

とりあえず、卒表研究発表は無事終わり、論文も製本したので4年生の努めは完了です。
大学での集大成として科学研究を行うわけですから、発表と論文作成は最低限の義務。
卒業研究を通して、企画立案から、準備、実験、結果の整理、議論、最後に発表や論文という形にまとめることを経験します。
この一連の流れは一般社会の仕事でも生かせることですから、卒業研究を経験することは今後のキャリアにおいて重要と考えます。

一方、ラボでの実験は一歩一歩前進中。
昨年の同じ時期に行っていた実験と同じく、稈内成分の測定を実施しているのですが、今年は昨年よりも2倍速。
先月のソックスレー抽出と同様、1日で測定するサンプル数を2倍にしました。
とはいっても、1日3サンプルが6サンプルですが・・・
この実験は、余分なものを分解して濾過して残ったものの重さを量るという地味な実験です。
さて、考えている様な結果になるかどうか、楽しみです。

こんな地道な作業をこなしている中、卒業後農業をしているOBがひまつぶし?に来ました。
いま現在の農業の状況など色々話を聞かせてもらい、大変勉強になりました。
ついでに農家自慢の米と朝収穫したばかりの豆を頂きました。
農家にとって厳しいことがある中、頑張っているようで何よりです。

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初雪

卒論発表会まで後3週間。
4年生は卒論作成や発表の準備で忙しい時期です。
大学での集大成ですから、きっちり仕上げましょう。

さて、本日朝から雪。
この後強雨に変わり、夕方には晴れるという予報。
圃場も雪で覆われ、畑のムギ達が少し心配です。

実験室では昨年と同じく、ソックスレー抽出器でサンプルの脂質分を除去中です。
今年はもう1セット増やしたので1日2サンプルずつ。
実験予定は48サンプルなので1ヵ月くらいで次の行程へ移れそうです。
春が来るまでに予定通りに研究を進めるため、こちらも追い込み時期です。

  

大掃除完了

今年予定していた実験がようやく終了しましたので、例年通り大掃除。
今年の大掃除は実験室だけでなく、リニューアルした作業室も対象です。

まずは作業室。
作業室は播種の準備等で土を使ったり、資材の保管などをするために使っているので汚れやすい。
エアコン、ブラインド、ラックなども掃除しますが、最も汚れている床がメインです。
大きな部屋ではないですが、約2時間で完了。

続いて実験室。
実験室は毎週床を掃除しているので、普段あまり掃除していない場所がメインです。
高い所から始めて、最後に床掃除。
こちらも約2時間で完了。

これで今年の汚れはスッキリ。
きれいな実験室は気持ちがいいですね。

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田圃さん、お疲れさま

やっとすべてのサンプリングと採種が終わりました。
これで今年の研究のための田圃作業は終了です。
あとは肉体労働。

イネをすべて刈り取り、鳥よけの紐と網、支柱といった資材を撤去。
圃場内にあるゴミ等もついでに回収。
最後に恒例の秋起こし。

今年も無事に研究できたので田圃に感謝です。

田圃が終わると次は学生実験用サンプルとして使うムギ類の播種。
昨年は鳥に食べられて播き直ししたので、最初から防鳥糸を使用。

外作業も終わったので、あとは実験室でひたすら実験ですね。

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老化の分析

サンプリングや採種等が主な作業のこの時期ですが、実験室では出穂期から採取したサンプルの分析も実施中。
まずは出穂期から収穫期にかけて冷凍保存したイネの各部位について、可溶性タンパク質含量を測定して老化の時期を調べています。

乳鉢にサンプルと抽出バッファーを入れて磨砕。
遠心分離した上澄み液を回収して氷中へ。
ブラットフォード試薬にサンプル溶液を入れ、5分間静置。
最後に分光光度計で検量線を作って測定。

最初のすりつぶし作業が一番大変ですが、その後はピペット操作だけです。
18サンプル分析する場合、準備からデータを得るまで約2時間。
サンプル数は144個なので、実験時間は16時間くらいかな?

面白い結果が出るといいですね。

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収穫期の実験

田圃の穂も十分実り、いよいよ収穫期です。
この時期は収量や倒伏の研究では最も忙しい時期です。

今年から新しい材料試験機による稈の物理強度試験を実施するのですが、同時に生理学的な実験や成分分析のためのサンプリングも行うので計画的に効率よく実験を行う事が重要です。

まずは田圃でサンプル収穫。
ランダムに各系統6個体ずつサンプリングするわけですが、各個体に個体番号を付け、さらに稈が折れない様に工夫をしながらの作業。

次に実験室に移し、サンプルから稈、葉身、葉鞘を分ける。
それぞれの部位から必要量を取って、液体窒素で凍結したり、薬品に浸けたり、乾燥機で乾燥する。
一方で稈の形態を測定し、材料試験機で物理強度を分析。

この実験とは別に各節間の挫折抵抗を測定する実験もあり、今年は約1,600本の節間を測定する予定。
大変な実験ですが、良い結果を期待して粛々と進めていきましょう。

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間もなく出穂期

連日の猛暑。
外作業が辛い時期です。

この暑さのせいか、例年よりも出穂が早まり、間もなく出穂期になります。
それと同時に出穂から収穫期までの経時的な変化を解析する研究はこれからが本番。
研究を計画的に実施するには、本番前にしっかりと準備しておくことが重要です。
今年は新しい材料試験機を導入したので本番前に効率的な手順の作成や条件検討などを行います。

材料試験機を使って稈の圧縮抵抗や挫折抵抗を解析するのですが、アナログな時代からすると操作がPC制御で使いやすい。
ただ、自動化が進んだ分、アナログ時代の汎用性が少し失われたような所もある。
その辺も考慮しながら、研究に合った条件や手順を考える。
実験を始める前の重要且つ楽しい時間です。

さて、準備は整いました。
いよいよ実験開始です。

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