投稿者「作物栽培学研究室」のアーカイブ

春の作業

4月になり、桜が咲いたと思ったら、雪が降ったり、雨が続いたり、そして今日は昼間25℃に近づくほど暑い、という不安定な日々。
天候がどうであれ、春になればやる事が色々あります。

①ムギの倒伏と鳥害対策
学生実験用サンプルのムギは4月になると急に大きくなり、そして出穂します。
学生実験後は来年用に採種しなくてはいけないので倒伏と鳥害から守る必要があります。
昨年は鳥害防止にネットを張りましたが、今年は防鳥糸を試してみます。

②イネの播種と育苗
これまで4月の不安定な天候により、播種後の発芽も不安定という年が続きました。
原因は気温が低すぎる事なので、今年は透明ビニールで温度対策。
このおかげか今年のイネサンプルは無事に出芽しています。
この調子なら、DNAマーカー選抜と移植を予定通り行えそうですね。

③田圃の準備
前回春起こしは終えているので次は施肥して入水、そして代かきです。
本日暑い中、施肥を行い、浅耕して入水を始めました。
いよいよ来週から代かきです。
水の溜まりにくい問題を抱える田圃でしたが、これまでの取り組みにより、昨年は改善が感じられました。
さて今年はどうでしょう?

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春起こし

3月も終わり、まもなく4月。
だいぶ春らしい陽気になってきました。
そろそろ田圃の準備を始めなくてはいけません。

まずは田圃内の石とゴミの撤去。
通り道に隣接していることもあり、毎年色々なゴミが入ってきます。
今年は紙や布のゴミだけでなく、ポイ捨てされたビン、何か分からない部品、撤去忘れの波板固定用の棒などありました。
また、4年くらい石拾いをしているのに大きいサイズの石が2つ見つかりました。

次に畦切り。
畦も作り直している段階なのでまだ十分ではないですが、切る、盛る、塗るの作業をを実施しています。
毎年切った後に多数の穴が見つかるので水漏れを防ぐために穴を埋める作業が追加されます。
あとは水を張った後に塗れば畦作り完了です。

そして最後に春起こし。
久しぶりのトラクターなので機械の調子も見ながら地道に耕します。

すべて完了すると田圃が奇麗になった様で気持ちがいいですね。

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春までに・・・その3

3月中旬になり、だんだん暖かくなってきました。
春が近づいているのを感じますね。
春になるとイネの栽培が始まりますので、この時期に色々と準備します。

準備その1
今年度の田圃に何を植えるのかを決めるために研究計画を立てます。この段階で必要なサンプル数や圃場の設計など具体的に決めておきます。
計画に関しては事前に学生と何度かミーティングをしているので問題無いですが、どの実験を圃場のどこで行うか、悩むところです。

準備その2
研究で使う個体数に合わせて播種用のセルトレイに系統番号や品種名等を記入します。
ここでの間違いは研究規模の縮小あるいは中止につながります。

準備その3
圃場の設計にあわせて木札に系統番号や品種名を記入します。

準備その4
セルトレイに播種する種子を必要分ずつ袋に入れていきます。
種の間違いは実験中止になるので緊張感がある作業です。

まずは作業部屋を掃除して使用可能な状態にするところから始めて、計画、セルトレイに記入、木札作成、種子のパッキング。
あとはセルトレイの土詰めが終われば播種の準備は完了です。

今年の研究がついに始まりますね。

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春までに・・・その2、&卒論修論発表会

2つ目の実験。
今度はかなり古風な実験で、ガラス器具が色々登場します。
まずはソックスレー抽出器で脂質を除去。
次に温浴状態で薬品による目的外物質の溶出。
最後にガラスフィルターで濾過して、乾燥後の残留物を秤量する。
1つ1つの行程やガラスフィルターの洗浄など、とにかく時間がかかる実験なので気長にやるしかありません。
スピードアップは可能ですが、設備投資がかなり必要になります。

さて、研究室ではこのような気長な実験を実施しておりますが、2月は恒例の卒論、修論発表です。
今年は本研究室から卒論1名、修論1名が発表しました。
研究室で学んだ事の集大成、どうだったでしょうか?
発表はそこそこ出来ていたのでいいのですが、2人とも質疑応答で???
専門的な質問よりも、異なる分野の人からの単純な質問は意外と難問です。
これをうまく返せるまでは準備できていなかった様なので、良い経験になったと思います。
2人ともお疲れ様でした。

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春までに・・・その1

寒い日が続きますが、春までにやらないければいけないことがいろいろあります。

その1つが溜め込んでいるサンプルの分析実験。
測定した事のある実験であればルーティンに行えるので問題はありません。
やった事がない実験については、まずは立ち上げから始めます。
専門書や論文などを参考に実験方法を構築していくのですが、ラボの設備でどう対応するか、書かれていないところはどうするか、実際やってみると色々考える事が出てきます。
時間が十分にあればよいのですが、春には田植えの準備が始まるのでのんびりはできません。

さて、まずは1つ目の実験。
論文の情報からこれまで経験した事のある実験との類似点などを参考に構築していきます。
サンプルを秤量し、温度処理、遠心分離、エバポレーション等を経て余分な物質を取り除く。
抽出液を加え、じっくりと攪拌して目的物質を溶解、あとは分光光度計で測定する。
いくつかの抽出サンプルを比べると、色の濃さに違いが出ている様です。
あとは実験を安定させるための細かな条件を設定して試行し、マニュアルを作成。
そして本番、地道に研究用サンプルを測定していきます。

ラボの発展のためにも、毎年最低1つは新しい実験に挑戦したいですね。

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大掃除

今年もあと1週間となりました。
年の汚れは今年のうちにということで、大掃除です。

実験室は毎週掃除しているのですが、普段はやらないところは1年経つと汚れてます。
エアコンのフィルター、ブラインド、棚の上などの高いところから掃除開始。
引き出し、戸棚、冷蔵庫のよく触れる部分やガラスもピカピカにします。
最後に床を洗剤で磨き、モップで拭き取って終了。

約3時間の掃除で実験室はスッキリです。
来年もこの実験室をフル活用して、魅力的な研究成果が出る様にがんばりましょう。

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今年もあと1ヵ月

12月になり、寒い日が増えてきました。
先月播種したコムギとオオムギも無事に発芽して、すくすくと育っています。
1ヵ月経ったにもかかわらず、左下の写真の様に植物体が小さいのは、最初に播いた種を鳥に食べられたから。
慌てて播き直しをして、今度は防鳥糸でしっかりと守りました。
来年度の学生実験用サンプルなので少し心配ですが、何とかなりそうです。

今年もあとわずかですが、やらなくてはいけない実験や作業がまだまだいっぱいあります。
とりあえず今は本年度収穫したコメの炊飯米物理試験を行っています。
前回までは測定中の波形を見る事ができなかったので色々と大変でしたが、今回からは波形を確認しながら実験ができる様になりました。
このおかげで炊飯米の「硬さ」、「粘り」、「付着性」を測定できる様になり、かなり詳細な解析が可能です。
あとはコツコツ実験すれば、これまで見えなかったものが分かってくるでしょう。

この実験やってて思うのですが、とってもお腹が空きます。
他の実験とは違う辛さを感じますね。

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実験進行中

実験室での実験が順調に進んでいます。

現在、修士課程の学生の実験でサンプルに含まれるタンパク質について調べるためにSDS-PAGEを行っています。
実験自体は昔からある技術なので難しくないのですが、本研究室では3年ぶりなので機器類の動作確認や試薬の機能確認から始めなくてはいけません。
相次ぐ停電や経年劣化などから不安要素はいくつかありましたが、すべて問題無く使えそうです。
実験はサンプル抽出から始まり、ゲル作成して電気泳動、ゲルの染色と脱色、最後に解析ソフトを使って測定で終了になります。
あとは結果がどう出るか、楽しみですね。

このペースでいけば予定通りの内容で修士論文作成に入れそうなので、もう一踏ん張りがんばりましょう。

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冬支度

11月に入り、徐々に寒くなってきました。
研究のためのサンプリングも無事終了し、水田圃場から離れる時期です。
少し寂しい気がします。

昨年と同様に今年も水田圃場に感謝をしつつ、秋起こしをしました。
有機物の分解や雑草の防除など、秋起こしによる効果は知られています。
春起こしから始まり、秋起こしで終わる、当たり前ですが重要ですね。
ついでに畦の補修もして、今年度の水田圃場作業は終わりです。

冬が来る前にしなければならない作業がもう1つ。
来年度春に学生実験で使うコムギとオオムギの播種です。
畑を耕し、畦を作って播種。
あとは稲藁でマルチングでもしておきましょう。

さて、次は採取したサンプルの測定と種子の整理。
やることはまだまだありますが、こつこつやっていきましょう。

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いよいよ収穫期

稲穂も十分に実り、収穫シーズンになりました。

この時期にやることは収量・品質調査用のサンプリング、圃場と実験室での倒伏抵抗性試験、そして採種。
9月中旬以降は長雨や台風に邪魔をされるので、スケジュールを微調整しながらの作業となるのが難しいところ。
週間天気予報を毎日チェックしながらこの時期をうまく乗り切る、今年も頭が痛いですね。

今年も無事にすべての予定を実施できる様、お天道様にお願いしましょう!

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